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2005.03.31

【入院編~第四章】[2]1月2日(日)。入院33日目。体重80.9kg。

ニコチン大王こと隣ベッドのK氏は、今日は午前の3時前からテレビをつけている。深夜放送でも見ているのだろうか。こちらの迷惑も考えてほしい。

朝食。ご飯、味噌汁、青菜のお浸し、かぼちゃの煮つけ、みかん。

K氏のところに来た巡回の医者が、5日の検査次第で9日か10日くらいには退院出来るかもしれない、とコメントしていた。自分もそれくらいのペースで退院出来ればベストなのだが。

昼食。ご飯、竹の子やしいたけなどの煮込み、豚肉味噌漬け、木目ようかんなど。昼食からお菓子の類のデザートが出るのは珍しい。恐らくこれも正月の雰囲気をかもし出すためだろう。お餅が食べたいところだが、病院食にそれを求めるのは無理がある。

午後にはK氏の親族がお見舞いに来る。医師のコメントを聞き違えたのか、それとも意図的なウソなのかは分からないが、「4日には退院だ、準備しておけ」と言っていた。検査ですら5日なのに、どこをどう聞いたら4日退院になるのか、もしかしたらウソを言い通したら本当になるとでも思っているのか。考えることがよく分からない。「4日退院」の話は、後ほど見回りに来た看護師にも語っていた。

K氏はどうやら建設業関連の小さな会社の親方らしい。立場上からなのか昔かたぎからなのか、それとも単に個人としての性格からなのか、普段はわがままし放題であたりからはちやほやされる環境にあったようだ。それで、病院のような「煙草も酒も出来ず、行動も制限される」状況が勘弁ならないらしい。

半ば暴飲暴食が入院の原因であるのに、それに対する配慮もほとんどない。「医者は、酒は控えること、出来れば禁酒。煙草もひかえめにと言ったが、退院したら今まで通り。酒が無いと喉に飯も通らない」と、医者が聞いたらあきれ返るようなことをべらんめぇ調でお見舞い客に語っていた。結局自己責任なのだから、無茶なことをして再入院しても知ったことではない。

夕食。ご飯、しゃけ、大根ときゅうりの酢の物、ポテトフライなど。

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2005.03.30

【入院編~第四章】[1]1月1日(土)。入院32日目。体重81.3kg。

年明けも当然ながら病院の中で。恐らくこんなことは二度と無いだろう。そういう意味では貴重な体験をしているんだな、と自分に言い聞かせる。そうでもしないと物悲しくなる。1階の売店も正月三が日は休みで、新聞すら買う事が出来ない。テレビもくだらない番組ばかりで見るつもりもなく、今まで以上に静養する必要がありそうだ。正月そのものはめでたいが、病院の中だけに「めでたさも中くらいかなお正月」と一句詠む。

朝食。ご飯、吸い物、大根おろし、黒豆、伊達巻など。おせち料理をイメージさせるメニュー。とはいえ、おせち料理そのものの由来を考えると、食事後すぐに回収される病院食にはマッチしないような気も。

検査時に多少高いといわれていた血圧だが、やはり問題が無いわけではなく、今日から血圧を下げる薬が追加投与されることになった。副作用の一つとして身体が少々熱っぽくなるかもしれないと言われたが、先日から感じている倦怠感とも相まって、少々ほてり気味。

隣のK氏は相変わらず「煙草吸いたい」の独り言を繰り返している。愚痴りたいのは分かるが、壊れたレコードプレイヤーのように繰り返すのはやめて欲しいものだ。

昼食。ご飯、魚煮込み、もろきゅう、栗きんとん、じゃがいも煮込み。

けだるさが続く。風邪を引いてはいけないと、ベッドで横になっているだけではなく必死に昼寝を続けていたら、かえって寝すぎで眠れなくなる。本を読み続けるのも疲れるし、テレビもつまらない番組ばかり。ただ外や天井を眺め、時間を過ごす。

夕食はご飯、さわら風ステーキ(引き鶏肉を固めてハンバーグ状にしたもの)、ブロッコリーとミニトマトのサラダ、さといもとごぼうとにんじんなどの煮込み、パパイヤ。

感染症予防にマスクをつけるのが常となったが、マスクの内側、口にあてる部分にはさむガーゼが汚くなったので、看護師に頼んで予備をもらう。山ほどもらったのでしばらくは持つだろう。

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2005.03.29

【入院編~第三章】[9]12月31日(金)。入院31日目。体重82.2kg。

気がつくと今年も今日でおしまい。半ばあきらめてはいたが、やはり正月は自宅ではなく病院で迎えることになりそうだ。散歩外出の許可の際、医者からは「正月、外来手続きを取って自宅で過ごしてもいいですよ」と言われたが、一刻も早く治して退院したいから病院で静養を続けると、断った。

ニコ……もとい隣ベッドのK氏は今日も午前4時半頃からイヤホンもつけずテレビを見ている。非常にうるさい。だが看護師らの見回りはこの時間帯は行われてないので、はっきりいってやりたい放題。よっぽどナースコールでもして止めてもらおうかと思ったが、先日新聞で、些細なことで逆恨みした患者が合い室の別の患者を刺し殺す事件があったのを知り、とばっちりを受けたのではたまらないということであきらめる。煙草の件といい、K氏は人の迷惑をまったく考えない性質のようだから、要注意だ。

朝食はご飯、味噌汁、大根ときゅうりの酢の物、いり卵など。一般メニューには掲載されていた魚が自分の朝食には無かった。塩分が多いからなのかもしれない。

朝食後、午前の巡回に来た医者から、来年1月中旬の退院を検討していること、1月6日前後にもう一度検査をして判断材料にする、と告げられる。入院時の状況からすれば、3か月はじっくりと水を抜くための入院と考えていたようだから、かなり早い治癒速度のようだ。体重の減り方がそれを顕著にあらわしていることと、今後は減り方も緩やかになるはずだとも言った。

確かに足のむくみはほとんど無くなっている。まだ肉離れのようなぴりぴり感は残っているが、前よりはかなり改善している。むしろ今後もこれまで以上のスピードで体重と水が抜けていったら、それこそ日干しになってしまう。

昼食はパン、ジャム、レタスときゅうりとトマトのサラダ、シチュー、キウイ。スプーンが無いので、前のハヤシライス同様シチューが非常に食べにくい。

お昼過ぎ頃からまた雪が降り始める。大晦日に降る雪というのも情緒があってよいものだ。これが病院の窓からの眺めでなければ……と多少の悔しさを感じる。

隣の病室に、先のドラゴンオヤジとは別の、やたらと普通の咳をする患者が入室する。本来二人部屋なのだが病状のためか一人で入っているようだ。どうやら肺関係の病気らしい。風邪のように感染するかどうかは不明だが、こちらは感染症に十分注意するよう医者から指示をされているだけに、不安。

夕食はそば、もやしとほうれん草の和え物、天ぷら、和菓子。天ぷらはキス、イカ、にんじんと玉ねぎといった結構豪華なもの。年越しそば、ということらしい。先のクリスマスケーキといい、厳しい制限の中で少しでも楽しい食事が出来るよう、献立を考える栄養士も苦心しているんだなと感心する。

雪は降り続き、寒さがこたえる。多少けだるさを感じ、風邪を引いたらまずいと早めにベッドにもぐりこむ。

今年は病院のベッドの中で締めくくりとなった。

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2005.03.28

【入院編~第三章】[8]12月30日(木)。入院30日目。体重83.9kg。

早朝の検査で、多少血圧が高いといわれた。元々少し高めだったのに加え、急激な体重の減少が原因か知れない。

朝食。パン、牛乳、いり卵、角チーズ、野菜スープ、いちごジャム。

午後の散歩外出に備え、外出用のズボンとシャツを洗濯、乾燥機にかける。乾燥機にかけて温かくするだけで良かったのだが、折角だからと洗濯までしてしまった。今日は昨日の大雪と打って変わっての晴天。これなら午後までに雪もある程度は溶け、歩きやすくなるだろう。風邪の心配も要らない。

隣のK氏(あまりにも煙草煙草と言うので、心の中で「ニコチン大王」と命名)、巡回しに来た医者に煙草のことをしきりにせがむ。ある医者に「患者の中には煙草を吸う人もいる」と訴え「人は人」となだめられると、同じことを別の医者に質問。煙草を吸わない身にしてみれば、中毒性の怖さを目の前で見せ付けられているようで怖い。前の脱走も半ば以上煙草を吸いたいがためのものだったようだし、下手にキレると何をするか分からないあたり、少なくともK氏は「最近の子供はすぐ切れる」とは絶対に言えないよな、と思う。

昼食。スパゲティカルボナーラ、りんごとわかめの酢の物、ゼリー。

昼食後、いつもは2錠だったステロイド系錠剤が1錠に減った。朝4錠だったのは変わらないから、1日5錠。退院の目安となる1日4錠まであと少し。

薬を飲んだ後、厚着にマスクをして散歩外出。地図を見た限りでは分からなかったのだが、病院が主要ターミナル駅から歩いて5分程度の場所だったことが分かる。通院時はその駅から出ているバスを乗り継いでいたのだが、本数が少なく時間の調整が大変だった。だが今後は、時間をあまり気にしなくても良くなる。

さらに、買物に便利な店や、自宅近所には無い要チェックな店を何件も見つけた。これらの発見だけでも十分有意義な外出だった。自宅からは少々歩けば地下鉄1本で行ける場所だし、通院していてる間は、帰りに店によればいい。これからの生活の楽しみが一つ増えた。

最後に本屋で何冊か本を購入。栄養成分の辞典ともいえる「五訂 日本食品標準成分表」などを購入。退院後の食事療養に備え、今から勉強をしておかねば。一方、ネフローゼ関係の本は専門の文献は存在せず、腎臓病の本の1項目という形でしか掲載されていなかった。探していた本は無く、コーナーの分け方ですら腎臓病と肝臓病がごちゃごちゃになっていて少しがっかりする。

病院に戻り、新しい本などを納めるため、古い新聞をスクラップしていると、入院などのどたばたや経費の関係から買うチャンスを逃した、前々から狙っていた銘柄の株の価格が急上昇を続けていることを知る。もし買えていたら、今頃入院費の大半ですらまかなえたのにと考えると、ショックも大きなものに。

夕食はご飯、ハンバーグ、きゃべつとトマトとレタスのサラダ、かぼちゃの煮つけ、もやしなどの炒め物。

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2005.03.27

【入院編~第三章】[7]12月29日(水)。入院29日目。体重84.9kg。

消灯時間を無視し、しかもイヤホンをつけずにテレビを見ることがままある隣のK氏。昨日は見舞いに来た親族に注意されて嫌々イヤホンをつけていたのだが、朝方すでにその事を忘れていた。あるいは意図的なのか。イヤホンをつけずに聞いたほうが楽なのは確かだが、病院は共同生活を営む場所であることも自覚してほしいものだ。そんなに自由にテレビを見たいのなら個室に移動しろとでも言いたくなる。

K氏の早朝迷惑テレビ閲覧と前後し、大勢の医者らが廊下を走る音に目が覚める。いつものナースコールによる呼び出しとは雰囲気が違う。看護師が複数、さらには普段夜中は来ることの無い医者までもが数人通り過ぎるのが窓越しに見えた。家族への連絡云々という言葉も聞こえたので、近くの病室の患者の容態が急変したようだ。さらにしばらくすると看護師の「Tさんがんばって」という声さえ聞こえてきた。と、いうことは前に隣のベッドにいたT氏の容態はかなりまずいのか? 短い間だったが同室にいた患者なだけに、少々心配になる。

色々などたばたであまり寝付けなかった夜が明け、起床の時間になるとすぐに採血。だが今回採血する看護師も注射を打つのが上手でないらしく、何度も失敗する。挙句に「血管が細いみたいですね」とごまかしの言葉。それはそうかも知れないが、これだけ何度も失敗するのはむしろ得手不得手の問題じゃないかなと思う。やはりこういうのは本物の患者相手に何度も経験し、自分の時のように失敗を繰り返しながらでしか腕が上がる方法はないのだろうか。

朝食はご飯、味噌汁、ちくわ煮込み、煮干、黒豆、海苔。

異様に寒いと思って窓側のカーテンを開けてみると、外は雪だった。これでは今日の外出は無理。雪の中、入院患者が散歩するなど、冗談にもならない。ナースセンターに今日の外出を明日に繰り延べることを告げる。

散歩外出の延期で少々落ち込んでいると、がらがらという音と共にストレッチャーが廊下を移動しているのが見えた。押しているのは初めて見る初老の医師。朝方大騒ぎしていたT氏の病室の方からだ。

ストレッチャーの上には何か大きな細長いものが載せられ、その上に遠目でも普通の布団などに使われているのよりずっと高級そうに見える、シルクのような白い絹のような布が全体にかけられている。自分の目の前を通ったのは時間にして数秒、長くても10秒くらいだったかもしれない。だがそのイメージは異様に長く、ゆっくりと時間が流れているように感じられた。スローモーションを見ているかのような錯覚にさえ陥った。

一瞬の後、あの細長いものがT氏ではないかという、嫌な、だが可能性の高い思いが頭をよぎる。ストレッチャーの後に顔を真っ赤にはらし、ハンカチで目をおおいながら通り過ぎる二人の顔を見て、その想像の正しさがより確かなものとなってしまう。二人のうち一人は前にT氏の見舞いで見た事があるからだ。

もしかすると単に集中医療室へ移動するだけかもしれない、と良い方向への想像もしてみる。だが、移動するにしても顔を隠す必要はないわけで、布で顔を含めて全体を覆うはずが無い。それに病室などへの移動の際は准看護師が手伝うのが普通。見たこともない医師が出てくるのは説明がつかない。

断言も出来ず確認も不可能、だがそこに人の死があった。数日前まで自分のそばにいて、話もしていた人の、死。

病院という施設の性質上、死に遭遇する確率は普段の生活におけるそれよりも高いかもしれない。だが実際に目にすると、やはりショックであることは否定できない。

昼食。海老ピラフ、わかめとミニトマトとレタスのサラダ、きゅうり単品、ジュース、いちご。

准看護師が何度か廊下を行き来しながら荷物を運び出しているのが見え、何気なくT氏の個室をのぞいて見ると中はすっかりきれいになっていた。入り口の扉のそばにある、名前のプレートも外されていた。そこには朝まで確かにT氏がいた。そして今は誰もいない。がらんどうになった病室が、何か悲しさを物語っているようで、やるせない気持ちになった。

巡回に来た医者に、回復傾向にあると検診の結果を伝えられる。体重も順調に減っているし、自分自身の病状は良い方向に向かいつつあるようだ。

大雪のせいかテレビの映りが悪い。特に、毎日見ている経済ニュース番組のチャンネルはノイズだらけで見れたものではない。ナースセンターに問い合わせてみるが、「雪のせいじゃないでしょうかねぇ」とへらへら笑いながら答えられる。今日はあきらめよう。

夕食。ご飯、しゃけ、大根おろし、いんげんと黒ごまの和え物など。

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2005.03.26

【入院編~第三章】[6]12月28日(火)。入院28日目。体重87.7kg。

夜中、点滴などを投与する機械の警戒音が廊下越しに数十分に渡り鳴り響いていた。近くの病室で薬切れを起こしているらしい。この警戒音はナースセンターと直結して、状況をセンターにいる看護師らに伝える仕組みになっている。普段はすぐに看護師がかけつけて警戒音を切り、新しい薬に付け替えるはずなのだが。

数十分後、どたばたという足音がして、警戒音が消えた。どうやら看護師らがすべて他の病室につきっきりか、あるいは当直交代の狭間でチェックがおざなりだったらしく、発見が遅れたらしい。何もなければよいのだが。

とはいえ、年末に入ってからは特に、わがままな患者によって昼夜の暇なく長時間看護師らが拘束されてしまい、多忙を極めているのは事実。病人である以上、身体の異変をすこしでも感じたり自分一人では無理なことをしたい時には、ナースコールをする必要があるのもまた事実。看護師の多忙さをサポートするために准看護師もいるにはいるが、どちらとも絶対数が足りない。難しいものだと考え、そういった考えをする心の余裕が出てきた自分に気がつく。

朝食。パン、卵焼き、きゃべつ炒め、バナナなど。

新聞の天気予報を見ると、明日はやはり雨か雪らしい。外出は恐らく無理。明後日の30日にスライドしなければならないだろう。

昼食はご飯、鶏肉とほうれん草ソテー、もやしの和え物、蒸かしさつまいも、白身魚。

明後日の散歩外出の際にやらねばならないこと一覧をメモ書きノートにまとめ、その上で小さな紙に書き写して財布に入れる。こうやってチェックリストを作っておけば、忘れてしまうこともないだろう。

寝ながらラジオをイヤホンで聴いていると、准看護師がお茶の交換に来た。注いだ直後の温かいお茶を飲みたいので起き上がると、勢いでイヤホンが外れ、置かれた直後のお茶の中にぽしゃんと音を立てて入ってしまった。

「ホールインワン」と思うと同時に、慌ててイヤホンを取り除く。だが准看護師もそれを見ていたようで「見ちゃいました」とニヤニヤしながら、お茶を取り替えてくれた。面白いやら恥ずかしいやら。

現在、ステロイド系の薬の投与量は一日6錠、30mg。病状の改善でこの量も減らされ、一日4錠になるのが退院・自宅療養と通院への目安になると医者から告げられる。数字による具体的な指針や目標が与えられるのはありがたい。また、栄養指導は来年1月の6日で予約が取れた。

夕食。ご飯、白身魚、豚肉ソテーとハッシュドポテト、ほうれん草のおひたし、きゅうりとわかめと大根の酢の物。

隣の病室のA氏の親族が集まり、常駐しているお目付け役の人と廊下でなにやら話をしている。声が大きいのでいやでも病室内からも聞こえてしまう。奇怪な行動が多いこと、話しかけてもそれが分かっている時と分かっていない時があると心配していた。

夕食後電話をかけるためにナースセンターの横を通ると、担当の医者の一人に声をかけられた。年明けの胃カメラについて、状況が良いので検査自体をどうするか検討しているらしい。こちらとしては余計な検査を受けて身体に悪影響を及ぼすのは勘弁してもらいたいので、「どちらを選択しても治療に問題無く、退院日に影響を与えないのなら無理に検査をすることも無い」と返事。結局、退院後の外来通院で様子を見て、状況が悪化したり胃痛を感じるなど、検査の必要性がうかがえる場合は検査を行い、そうでなければしなくても良いことになった。

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2005.03.25

【入院編~第三章】[5]12月27日(月)。入院27日目。体重89.5kg。

朝食はパン、ほうれん草のおひたし、チーズ、みかん、ジュースなど。

洗濯機を使おうとしたが、前に使っていた人が使用時間途中で洗濯物を抜き出してしまったらしく、中身が空なのにタイマーが作動中で使えない状態になってた。フタが開けられたままなので安全装置が働き、タイマーも止まっていて、そのままでは使えない状態が続いてしまう。准看護師を呼んで相談し、何も入っていない状態でフタを閉め、空回りさせてタイマーを経過させる。誰がやったのかは知らないけど、公共物の使用はルールを守ってもらわないと。

昼食はハヤシライス、なすの炒め物、サラダ。ハヤシライスはご飯とルーが別々に準備されていた。食事用の箸は持ってきたもののスプーンまでの用意は無く、箸で難儀しながらハヤシライスを食べることになる。

巡回の医者から、年末中に一度、気分転換の散歩向けに軽い外出をしてみては、と薦められる。それだけ病状の改善が認められるということだろう。空白の外出許可証ももらったので、カレンダーと相談しながら外出日を決めよう。近所のデパートでの本チェックや銀行もこの日に行けばよい。天気予報によれば29日から関東でも天気が崩れてくるとのことなので、明日28日の午後に決める。

夕食。ご飯、白身魚、ほうれん草のおひたし、きゅうりの酢の物、麻婆豆腐。

明日で申請をした「軽い外出」がキャンセルされた。蓄尿検査があるため、明日は駄目なのだという。外出許可云々言う前に言ってほしかった。とりあえず明後日の29日に予約しなおすが、天候の悪化が予想されるので「天気が悪ければさらに1日ずらします」とあらかじめ確認しておいた。雨などが降って取り消し、無期延期になったのではたまらない。また、31日だと混雑で銀行などが使えない可能性もある。

隣の病室のA氏の家族が、面会時間を過ぎても病室にとどまっていた。どうやら付き添いということで許可を受けているようだ。それほど容態が悪化しているのかもしれない。とは言っても所詮は他人のことなので、それ以上のことは分からないし、聞くまでもないのだが。

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2005.03.24

【入院編~第三章】[4]12月26日(日)。入院26日目。体重90.7kg。

隣のK氏の拘束は解かれたが、まだ個人ロッカーには多数のビニール袋があり、そこに色々と隠しているもようである。また、煙草は今のところ発見されていないが、複数のライターが見受けられた。先が心配だ。

朝食は黒パン、ほうれん草のスープ、固焼き卵、バナナ。

昼食。ご飯に白身魚、きゃべつ千切り、大根煮込み。さらに何らかのタレだけが載っている皿がお盆の上にあったが、本来カッパ漬けがそこに置かれるはずだったことが後で分かる。塩分が多いため、塩分制限の自分の食事からは除かれたのだろう。

夕食。ご飯、豚肉とねぎなどの炒め物(回鍋肉もどき)、さといもの煮っ転がし、わかめときゅうりの酢の物など。

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2005.03.23

【入院編~第三章】[3]12月25日(土)。入院25日目。体重92.8kg。

クリスマス前後から、朝起きたらすぐにナースセンターのそばに常備してある体重計のところまで行き、体重を量るのが日課の一つとなる。短い距離だが、軽い運動代わりにはなるし、体重の動向も水がどれだけ抜けたかの指針にもなり、励みにもなる。とはいえ、この体重の減り方は単に水が抜けただけでは説明できない気もする。

隣のベッドに入室したK氏。過度の酒や煙草の摂取で肝臓を悪くしたようだが、もちろん病室内では禁煙、喫煙場での喫煙も禁じられている。それにも関わらず独り言でしきりに「タバコ吸いたいタバコ吸いたい」と繰り返す。また、起床時間前の朝5時ごろからビニール袋をしきりにがさがさと開けて騒がしくするだけでなく、イヤホンもつけずにテレビを見て、こちらの睡眠の邪魔をする。

また、怒鳴り声のような咳をし続けるドラゴンオヤジは一時別の部屋に移って静かになった。だがその代わりに、しきりに夜中に病室の扉を勢い良く開け閉めする患者が入ったようで、相変わらずうるさい。看護師の注意を引きたいようだが、単なるはた迷惑。

朝食はご飯、味噌汁、納豆、もやしの和え物、海苔。

午前中昼寝をして昼飯前になったが、どうも朝食以降隣のK氏の気配がない。トイレにしては長すぎるし、検査や手術のことを看護師に言われていた様子もない。入院したばかりなので外出許可が出るはずもないのだが、と思っていたら、なんと病院から脱走していたらしい。

脱走先は病院近所の親戚の家。その親戚が元看護師だったのですぐに状況を察し、病院に連絡が行き、昼前には連れ戻されてきた。手につけていた点滴などは自分で外し、隠していた服を着てタクシーに乗ったようで、涙ぐましい努力だけはほめてあげてもよいだろう。だがした事自体はとてもほめられるようなものではない。

脱走した理由については初入院で退屈だっただの、煙草を吸いたいだのわがままな話ばかり。そもそも何のために入院したのかも分かっていないようだ。「大の大人が……」と端で聞きながらあきれ返る。しかも「初入院だから」というのも、後で家族との間での「前の病院では奇声をあげて怒られたばかりなのに」という会話から、ウソだったことも分かり、二度あきれ返させられた。

昼食はパン、グラタン、ジャム、きゃべつとトマトとレタスときゅうりのサラダ、りんご。

先日、隣の病室に入室した、記憶障害があるかもしれない患者のところに身内と思われるお見舞い客が来ていた。どうやら身元が判明したらしい。他人事ながらまずは一安心。

夕食。ご飯、ぶりの味噌煮、かぼちゃ、きんぴらごぼう、ほうれん草といり卵。

元々隣のK氏はヘビースモーカーだったらしく、ヤニくささを多少は感じていたのだが、どうも今日の夜はそのくささの度合いが大きい。脱走して煙草を吸いまくったからではないかと思っていたが、そうではなかった。実は隠れてベッドの中で煙草を吸っていたらしい。先に脱走した際、煙草や灰皿をこっそり持ち帰っていたようだ。

患者の病状以前の問題で、病室内はもちろん禁煙である。おまけにベッドは火がつきやすいようにも見える(耐火性になっているかどうかは不明)。万が一火事になったり、スプリンクラーの作動で水浸しになったら、隣にいる自分まで迷惑を被ってしまう。いや、火事で焼け出されたら迷惑どころの話ではない。病室で焼死、なんて笑い話にもならない。

だが悪い事は出来ないものだ。23時過ぎに看護師に見つかり、一度は警告と煙草の没収だけで済んだものの、その直後に別のところに隠していた煙草でまた喫煙。再度見つかり、今度は雷が落ちた。

病院全体の防火の件もあわせ、重大な問題行為と判断されたようで、結局K氏は朝までベッドに文字通り「拘束」されることになった。下手すれば火災の引き金になるし、火災報知器などが反応すれば見回りの不備として問題になるから、当然の処置といえよう。こちらは寝ていることになっているので具体的に何がされているのかは見られなかったが、ともかくこちらの最低限の安全は確保されたようだ。

それにしても1日で病院脱走と身柄確保、寝煙草、ベッドへの拘束と、「普段はどういう生活してるんだ」と思わざるを得ないことばかりする人だ。

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2005.03.22

【入院編~第三章】[2]12月24日(金)。入院24日目。

夜中に尿意をもよおしトイレに行き、戻る最中に隣の病室に明かりに気がつく。確か今現在、隣は空き室のはずだが。泥棒、それとも患者が呆けて入り込んでいるのか? ちょっと気になり、入り口のドアのガラス越しに中を見てみると、看護師のものと思われる足が見えた。

「なんで?」と思ったが、よくよく見るとどうやら看護師の一人が仮眠を取っているようだ。無用心だな、と相当疲れているんだろうな、と思いつつ自分の病室に戻る。

朝食はパンに牛乳、角チーズ、きゃべつとハムの炒め物、りんご。なぜかソースもついていたが、ソースをかけるものは出ていない。恐らく栄養制限の無い人向けへのメニューには、揚げ物か何か、ソースをつけるものがついていたのだろう。ちょっとだけ物悲しくなる。

通院時の栄養指導でもらったカタログを元に、病人向けの食品を通信販売するヘルシーネットワークに電話をする。退院後に利用するつもりだったのだが、退院が1月中になる模様なので、今から注文のシステムなどを確認しておきたかったのだ。疑問点への問いに答えてもらい、仮登録も行う。カタログは手元にあるものより新しい版が出ていることも聞いた。送ってもらうか、入院中に栄養指導を一度受け、その際にもらうことにしよう。

昼食はうどん、いかときすの天ぷら、ゼリーなど。

今度隣の病室に来た患者は、多少の記憶障害があるらしい。同行人が改めて家族構成や連絡先を聞いているところを見ると、徘徊しているところを保護されたのかもしれない。凶暴な性格でなければよいのだが。

巡回の医者との問診。退院後の1日あたりの目標栄養分については、詳しくは栄養指導の先生に聞くようにと前置きされた上で、カロリーは1800から1900kcal、たんぱく質は60から70g、塩分は5から7gを目安にすると良いといわれた。恐らくは今の病院での食事がその数値に該当するのだろう。

胃カメラについては年末は無し、年明けの可能性も五分五分と聞かされる。スケジュールの問題だけでなく、他の検査での結果が良好なため、場合によっては胃カメラの必要が無くなるかもしれないということだ。

また、食事に関するアンケートが来たので、ついでに栄養指導について相談してみる。退院日が確定しないと日取りも決定出来ないが、とりあえず来年初頭に仮予約するようお願いする。また、その予約を受けて病院に在庫のあったヘルシーネットワークの最新版カタログをもらう。時間つぶしの材料がまた一つ増えた。

夕食。ご飯、ローストチキン、にんじんとハッシュドポテト、とうもろこしときゃべつのサラダ、ミニケーキ、大根煮込み。紙細工のトナカイとメリークリスマスと書かれたカードまでついていた。食事が来て、初めて今日がクリスマスイブだということに気がついた。病院食でローストチキンやケーキが出るのも珍しいが、それ以上にチキン・ケーキと大根煮込みが混在するクリスマスイブの食事は、二度と無い経験になるだろう。

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2005.03.21

【入院編~第三章】[1]12月23日(木)。入院23日目。体重94.3kg。

病室にはテレビがあり、起きている時間帯なら自由に見る事が出来る。ビデオを持参していればそれも見られるようだ。ただし旅館にあるテレビと同じでTVカードを入れねばならず、料金は1分間で1円。1時間見ると60円。安いようにも思えるが、やることがあまりない病院生活だと、TVについ見入ってしまうことが多く、1枚1000円分のカードがすぐに無くなってしまう。それに、一度テレビを見ない生活に慣れると、「ながら見」をしなくても気にならない習慣がつく。無駄なお金を使うこともない。

では時間を潰すにはどうするか。何にも考えずにただ寝るのが一番だが、朝も昼も一日中ぐーすか寝ているわけにもいかない。小説などを大量に持ち込む人もいるようだが、ベッドで寝ながらの読書は目に悪い。

そこで、先日一時外出した時に自宅から持ってきたラジオが役に立つわけだ。AM放送の他にFM、テレビ放送の一部も受信出来るもので、特にテレビの音も受信出来るのはありがたかった。ベッドに寝転がり、ラジオのぐだくだとした番組をぼーっとしながら聴きつつ、色々なことに思いをめぐらせる。他人に迷惑もかけないし、悪くない時間の過ごし方だ。

朝食はご飯に味噌汁、小魚、ほうれん草の和え物、ジュースなど。味噌汁の具は玉ねぎとじゃがいも。一番大好きな組み合わせだ。これにいんげんかさやえんどうが入っていたら、毎日どころか毎食でも食べたいところ。

仮外出が済んだばかりだが、1月中旬くらいに退院出来るとしても、来年に入ってからもう一度仮外出の許可を得る必要がありそうだ。銀行や近場のデパートの本屋巡りなど、やる必要がある事が結構多い。前回の自宅までの外出とまではいかないので、午後一から夕方くらいまででいいだろうか。

昼食。チャーハン、春巻き2本、きゃべつ和え物、キウイ。

規則正しい、バランスの取れた病院食を食べ続けていると、退院後もこれを目指した食事をしてみたい気持ちになる。好き嫌いも少しずつ変わって来たようだ。もちろん焼き肉や中華料理、お菓子など、病院では絶対に食べられないものへの食欲もあるにはある。でもそれらへは「また病気になったり身体を壊したら」という恐怖感がネガティブに働き、以前ほどの切望さは無い。

退院後も間違いなくたんぱく質や塩分への食事制限は命じられるだろう。そのためにも、ネットを使って専用の食品のことや通信販売のことを調べたくなってきた。病院ではネット接続環境が無いので、退院後の課題の一つとしてメモ書きノートに書き込む。

夕食はご飯に銀だらの煮魚、わかめときゅうりの味噌和え、大根と子えびの煮物など。

夜の医者の巡回で、1月中の退院の是非はステロイド系薬の副作用が無ければ問題はないという話を聞く。ということは、症状自体は改善しているわけだ。また、胃カメラだが年末は外来患者への診察などで混雑していて、来年に持ち越しになるかもしれないとのこと。いっそのこと、キャンセルされればいいのだが。

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2005.03.20

【入院編~第二章】[10]12月22日(水)。入院22日目。

ここしばらくの間、手足の指の爪を切っていないことに外出前に気がついた。手の指は自宅に戻って爪切りで切ればいいのだが、足の方はむくみのせいで、膝を曲げて自分の手で爪を切ることが難しい。看護師にお願いして切ってもらうことは出来ないだろうか、今度頼んでみよう。

朝食はパン、ハムとキャベツときゅうりのサラダ、ミネストローネ、みかん、ヨーグルト。

朝食を採った後、ナースセンターに連絡を入れて外出。タクシーなど使えるはずも無く、バスを乗り継いで自宅に戻る。入院した時よりはかなりましだが、それでもまだ普通に歩行するのには程遠いほどの疲労感と歩きにくさを感じる。

帰宅。虫は沸いておらず、一安心。燃えるゴミの残りを捨て、部屋の空気入れ替え、簡単な掃き掃除、隣の人にお願いしていた郵便物の受取、郵便物で連絡しなければならないものの手続き、メールのチェックなどを行う。特にメールは件数が多いものの迷惑メールばかりでうんざり。久々に風呂桶の風呂にも入れた。

また、T氏とその家族が「車椅子で通える歯医者が近所にあると楽なんだけど」と話していたのを思い出し、ネット上で条件にあった歯医者を数件検索し、その結果をプリントアウトする。こんな時、カラープリンターがあれば良かったのにと思う。もっとも、すでにモノクロのレーザープリンターがあるのだがら、カラープリンターを買うくらいならスキャナなどの機能も兼ね備えた複合機を買った方がいいような気もする。

昼食も自宅で採ることに。「折角病院食以外の食事を採れるんだから……」と色々思いをめぐらしたが、ここで余計なものを食べて病状が悪化したら元も子もない。結局、パンとサラダだけにとどめておいた。

病院に戻ってみると隣のベッドのT氏の姿が無かった。准看護師に聞いてみると、そばの個室の病室に移動したという。単なる本人の希望なのか、それとも病状が悪化したからなのかは分からない。代わりに近々K氏という患者が入室する予定だという。

巡回の医者に、ステロイド系の薬が胃などの粘膜に悪影響を及ぼしていないかをチェックするため、来週以降に胃カメラ検査を行うかもしれないといわれた。胃カメラは通院時にも一度飲んだことがあるが、他人より拒否反応が強いせいか死ぬような思いをした記憶がある。普通の人なら一生に一度あるかないかの胃カメラを、あの苦痛をまた繰り返し経験しなければならないのかと思うとうんざり。

ただし、病状そのものは改善しているという話も聞け、それはそれで嬉しかった。これまで「早くとも1月下旬」といわれていた退院の目安が、ステロイド系の薬の副作用が問題なければという前提付だが、「1月中旬くらい」に早まっていた。気合のおかげだろうか。

夕食。ご飯にコロッケ、白魚の煮物、わかめときゅうりの和え物など。

自宅で風呂に入ったにもかかわらず、夜には手足が乾燥し、ぼろぼろと乾いた皮膚がはがれてきた。タオルできれいにこすっても駄目で、強くこするとまた血が出てしまう。特にかゆくもないので、あきらめて放置することにしよう。

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アンケートフォームを設置したよ

メニュー左側下の部分にアンケートを設置しました。

今回のテーマは「一番気になることは?」。今、ネフローゼと闘っている人たちや興味ある人、身近に係わり合いのあるが、一番気になっていることは何なのか。ここに来てくれた方の率直な意見を聞きたいと思います。

お気軽にお答え下されば幸いです。

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2005.03.19

オーダーメイド医療実現化プロジェクトに参加したよ

2005年3月17日の定期検査の際に、【「オーダーメイド医療実現化プロジェクト】の研修を受けた。

この「オーダーメイド医療実現化プロジェクト」というのは……

・遺伝子パターンやたんぱく質の特性は人それぞれに異なる
・同じ病症でも遺伝子パターンなどによって、服用した薬への効き目や副作用に違いが出る
・同じ症状内で、特定の遺伝子のパターンが一致あるいは類似していると、薬の効用も同様になる可能性が高い

以上の研究結果から、

・遺伝子パターンなどと、病症、投与した薬、効用や副作用のデータを分析し、多数蓄積することで、過去の類似・同等の状況から判断することにより、安全、効率的な薬の活用が出来るようになる

という流れのもと、「将来、遺伝子パターンなどのデータを元に、効率よく安全度の高い薬の投与による医療を行う」オーダーメイド医療を現実のものにするためのプロジェクトだそうな。

もっと簡単にまとめると

「遺伝子パターンと、薬の効き方とか副作用には関係があるみたいだから、いっぱいデータを蓄積してデータベースをつくり、過去事例からベストの薬を投与出来る医療システムを作ろうじゃないか」というプロジェクトなわけだ。

最近のコンピュータの性能の向上、さらには白血病や癌の研究開発プロジェクトや宇宙探索データの分析などで知られるようになった「分散コンピューティング」などにより、かつては数十年単位での研究が必要とされていたこのプロジェクトも、数年で実現化する見通しがついたという(研究期間は平成20年3月まで、とパンフレットにはある)。あとはデータをどれだけ蓄積できるかが問題だとのこと。

プロジェクトにはいくつかの大学や研究機関が参加し、文部科学省の支援を受けているとのこと。また、日本独自で行っている理由としては、欧米人と日本人の遺伝暗号はかなり違っているということがすでに科学的に判明しており、欧米人の遺伝情報を日本人向けの医療にそのまま適用することはできないからなどの理由が挙げられている。

対象となる病気・病症は糖尿病、悪性腫瘍、関節リウマチや喘息など約40種類。花粉症やネフローゼももちろん含まれている(なぜか「高血圧症」がなかったりするのだが……)。

「参加する」といっても具体的には、講習を受けて採血をするだけ。パンフレットによれば年一度、5年間に渡り採血に協力してくれると嬉しいな、とある。

すべての病院で実施されているわけではないし、例えば報酬があるなどの直接的メリットも無い。とはいえ、自分の病症が将来誰かの役に立つのなら、と思えば、採血で少々痛い思いをしても、それ以上の「何か」が心に残るはずだ。


……ちなみに。このプロジェクトの話を主治医から聞かされた時、たまたまテレビでアーノルド・シュワルツェネッガーの【「シックス・デイ」】を見た後だったので、「自分の遺伝子情報が蓄積されて、将来自分のクローンがこっそり作られるってことはないでしょうね?」といったら笑われた。そりゃそうだ(苦笑)。

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【入院編~第二章】[9]12月21日(火)。入院21日目。体重95.6kg。

朝食。ご飯、味噌汁、いり卵、大根すりおろし、海苔など。

息抜きも兼ねた仮外出・外泊の申請許可が正式におりる。外泊でも構わないという話だったが、無理をして病状を悪化させるのも馬鹿馬鹿しい。ゴミだらけのままの自宅で一夜を過ごすと身体に悪いのではないかという懸念もある。やるべきことを整理して手際よく行えば数時間でかたがつくはずなので、外出に留めておき、申請書を出す。

また、退院の自己目標を来年1月の中旬に定める。医者からの言葉の端々、特に肺の水が順調に抜けつつあるとの言葉などから想像するに、うまくいくと1月末には退院できるかもしれないという推測が元。気合と根性で治癒を早め、なんとか目標を達成したい。だからと言って運動や健康飲料の摂取など自分で積極的に出来ることも無く、単に気持ちの持ちようでしかないのだが。

昼食はパン、たらのマリネ、玉ねぎの酢の物、青梗菜(ちんげんさい)と鶏肉のスープ、バナナとみかんのフルーツポンチ。

午後にM氏がまた見舞いに来てくれた。比較的順調に回復しつつあることなど現状を話し、以前にお願いしていた株式の定期月刊誌を受け取る。売店の書籍販売コーナーはコンビニレベルのものしか置いていないので手に入らなかったのだ。まことにありがたい。

夕食はご飯にのしどり(ひき鶏肉をハンバーグのように固めたもの)、かぼちゃと大根の煮物、きゅうりと卵のあえもの。

申請書に不備は無く、明日の外出の許可がおりたので、不要な荷物をまとめて小さなバッグに収めるなどの準備をする。明日は朝食後に外出して自宅へ、そして夕食後までに病院に戻ってくる予定だ。久々の自宅。水回りなどはしっかりと片付けておいたので大丈夫とは思うが、見たことも無い異星に住んでいるような虫が沸いているなどということは無いだろうなと、要らぬ心配をする。

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2005.03.18

【入院編~第二章】[8]12月20日(月)。入院20日目。体重96.0kg。

ボールペンのインクの出が悪い。昨日まで何とも無かったしインクも十分残っている。窓側のカーテンを開けてみると、やはり天気が悪かった。気温や気温の関係でボールペンも調子が悪いようだ。ノートに書き込みをしても文字がかすれてしまう。

朝食は食パンにウインナー3本、ブロッコリーと赤ピーマンのサラダ、コンソメスープなど。

昼食はご飯、なす、さば味噌煮込み、なます(海苔をはくさいで巻いたもの)など。

N病院では半月に一度会計の清算が行われ、請求書が発行されるシステムになっている。12月1日から15日までの分の請求書が看護師から手渡されたが、その額に跳ね上がるほどびっくりしてしまった。予想の倍くらいの額なのだ。

元々検査の数が多かったのもあるが、それ以上に差額ベッド代が痛かった。どうやら入院前に調べた、病院内に掲示されていた病室の費用について多少の誤解があり、それが結果としてこちらの思惑と実際の請求額の差として現れることになったわけだ。とは言え、病状などから差額ベッド代を請求されない6人部屋に移るわけにもいかない。「お金がもったいないから病室移動させて下さい」などと言うのも恥ずかしい。

仕事によるストレスのせいで入院するほど身体に負担をかけていても、手取りが良いわけではなく、任意保険に入る余裕も無かった。保険に入れないくらいなのだから貯蓄もほとんどない。M氏の薦めもあり、加入の検討はしていたのだが収入との兼ね合わせをどうするか考えている最中に発病、入院となり、結局無保険のまま高額な入院費と向かい合う羽目になってしまった。

社会保険による最低限のサポートはあるし、後ほど高額療養費制度による一部返還や、医療費控除を申告することでの税負担軽減なども出来るが、それでも自己負担額はかなりのもの。ストレスは身体に悪いと分かってはいるが、請求書に書かれている額はそのまま精神的なプレッシャーとして重くのしかかった。そして、保険の大切さを身をもって知った。

夕食。ご飯、チキンソテー、雑魚ときゃべつの酢の物、コロッケなど。

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2005.03.17

検査をしに病院に行ってきたよ(2005年3月17日)

今日は久々の検査日。最初に「オーダーメイド医療実現化プロジェクト」(後ほど別記事にて)の研修みたいなものを受け、その後に血液検査と検尿。半検尿検査専用のトイレが工事中だったので、一般用のトイレを使うことになり、ちょっと変な感じ。

検査の後は結果を受けての問診となるわけだが、予約が午前11時に入れられていたのに、実際に問診を受けたのは午後1時前。インフルエンザなどで予約無しの外来患者が多いことなどの事情もあるだろうが、それにしても待たされすぎな気がした。

検査結果そのものは良好。たんぱく質なども出ていないし、血圧その他も問題無し。自然治癒力とのバランスもあるので、薬の減量は少しずつになるとのことだが、それでも今回の検査結果を受けてステロイド系の薬の服用量が15mg/日から10mg/日に減った(問診時は利尿剤もナシということだったのだが処方箋には書かれてあった。謎)。

ただ、退院時から足の付け根部分に多少のピリピリ感があり、それが未だに収まっていないのが気になる。日常生活に支障は無いが、入院時にあった足の肉離れの際のピリピリ感の弱いバージョンといったところ。

症状については担当医にも伝えてある。両方の足で起きていることから、脳梗塞の疑いを否定した上で(片方だけだとその可能性があるそうな)、服用している薬に、そのような症状が出る(神経系を刺激する)副作用が出る場合があると答えてくれた。今回減らした薬もその中に含まれているので、今回の減量で様子を見て、症状に変化がなければ対処の薬(とはいえ中身はビタミンBのビタミン剤だそうな)を処方するとのこと。

何しろネフローゼ自体、症状例が少ないため、服用する薬の副作用がどのようなものか、症例もあまりない。困ったものだ。

次の検査は約一ヵ月後。もちろん感染症、ストレスなどへの注意や食事の制限などは相変わらずだ。

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【入院編~第二章】[7]12月19日(日)。入院19日目。体重98.0kg。

ステロイド系錠剤の投与が始まってから、尿の濃さが多少濃くなり、量も増えた気がする。単なる気のせいなのか、薬の効用の一つなのかは不明。一方で、他の薬の量は減っておらず、ステロイドは他の薬の代わりに投与されているわけではないことも分かる。

朝食はパン、なすと玉ねぎとひき肉のケチャップ煮、大根酢の物、みかんなど。

昼食にはトンカツが出た。他にはご飯、じゃがいもの煮付け、きゃべつとトマトのサラダ、ほうれん草ともやしのお浸しなど。味や厚さはともあれ、久々の揚げ物に感激しながら口にする。

週一くらいのペースで蓄尿が行われるが、今回も蓄尿量が袋一杯分の2.5リットルを超えてしまった。それだけ薬が効果的に効いているのだから喜ぶべきなのだろうが、こっそり「蓄尿キング」とか言われてるんじゃないだろうか、と妙な心配もする。

夕食。ご飯、白身魚、レタスとにんじんのマヨネーズ和え、竹の子の煮付け、オレンジ。

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2005.03.16

【入院編~第二章】[6]12月18日(土)。入院18日目。

メモ書きノートに使っていた万年筆のインクが切れてしまう。書く事が多いからなのか。とりあえずボールペンを代用するが、今度の仮外出の時にインクを取り替えなければ。

朝食は、ご飯に味噌汁、牛乳、しゃけ、もやしの和え物など。

これまで注射で打っていた利尿剤が、今日から通院時に飲んでいた錠剤に変わる。量は多少多いものの、回復の兆しと見てよいだろう。薬は食事後、定期的に配られ自分で飲めるので、医者や看護師の到着を待つなど面倒な注射よりかなり楽。精神的な負担もかなり減った。

また、先日説明のあったステロイド系の薬(錠剤)の投与も始まった。山盛りの量を想像していたのだが、実際に配られたのは4錠。昼には2錠、計1日6錠飲む必要があるという。さらに配られた際、医者から色々な説明があった。曰く、人によって顔のむくみなどの副作用が生じることがある、感染症には十分以上に注意する、糖尿病などを併発する可能性もある、など。要は諸刃の剣に近い薬のようだ。投与期間については順調に治癒しても、退院の時期を考慮しない上で半年から1年は必要になるだろうとも述べていた。

そして今回ネフローゼになった原因として、心身的なストレス、あるいは酒、煙草のいずれかの可能性が高いとも説明された。酒は滅多に飲まないし、煙草は一切吸わないので、まず間違いなく心身へのストレスが原因だろう。「発熱やその他がきっかけになる可能性もあるんですけどね」と付け加えていたが、ストレスには思い当たる節がいくらでもあるので、まず間違いない。

人にはそれぞれストレスの許容量があって、その上限は異なる。さらに同じプレッシャーを受けても感じるストレスは全然違う。ストレスを図る物差しは人の数だけ存在する。他人から見れば何でもないことが、別の人には大変なストレスに感じられることもある。自分の場合も、端から見れば他愛もないことかも知れないが、相当なストレスが溜まっていたのだろう。医者の言葉を受けて過去を振り返り、改めてそう思った。

昼食はチャーハン、カリフラワー、みかんなど。

隣のT氏のお見舞い客が親子でやってくる。やはり仕切られたカーテン越しに会話が聞こえてくる。来るのはいいのだが、風邪を引いているようでしきりに咳をしていた。こちらは病人なのだから、病原菌を撒き散らすようなことはやめて欲しい、というよりそんなに風邪の症状が出ているのなら病院には来ないでほしい。とばっちりを受けて風邪を引いてしまったらたまらない。

さらに、看護師らに隠れてこっそり持ってきた菓子パンやケーキなどを家族でこっそりと食べている様子も伺えた。入院生活の中で食、特にお菓子類に対する欲はかなり減ってはいたが、それでも美味しそうに食べている会話がカーテンの1枚向こう側で繰り広げられているのを聞くと、ちょっと羨ましくなる。

夜食はご飯、白身魚、わかめときゅうりの酢の物、豆腐などの煮込み、ゼリー。

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2005.03.15

サイトをリンク大全に登録したよ(2005.3.15.)

リンク集専用ページこと【リンク大全】リンク大全の更新をしました。

今回こちらで登録したのは以下のサイトです。

■ネフローゼ症候群 巣状糸球体硬化症 【 FGS LIFE 】
【http://www.fgs-life.com/】
ネフローゼのうち巣状糸球体硬化症の闘病記や、その他コラム、情報サイト。免疫抑制剤などの等の薬と副作用の説明、飲食、運動に関する実体験を交えたコラムが逸品。

■Cafe Ruby
【http://www.geocities.jp/ruby1422jp/】
ネフローゼなどにかかったお子さんの闘病記など。カナダでの在住を経て今は沖縄にて自然と共に生活中の主婦が語る、病気や教育への意見、沖縄最新情報など。

■アンタレスのページ
【http://www24.big.or.jp/~antares/】
ネフローゼ闘病者の管理人が自作した料理を写真と共に紹介。数々のレシピは一見以上の価値アリ。

■大阪「腎炎・ネフローゼ」児を守る会
【http://osaka-jinnefu.hp.infoseek.co.jp/】
初等教育時にネフローゼなどと診断された子供を持つ親をサポートするサイト。2004年3月31日付けで活動停止。

■そらまめの会
【http://blog.livedoor.jp/mokumoku65/】
ネフローゼ症候群の子供を持つ家族や患者同士のコミュニティ形成を目指して作られた、大阪市立大学附属病院に通院する患者を中心とするサイト。

■東京「腎炎・ネフローゼ児」を守る会
【http://members.aol.com/JINnef/index.html】
腎炎やネフローゼの子供たちへの社会復帰への道を確立するために作られた「全国腎炎・ネフローゼ児を守る会」の東京エリアでのサイト。活動内容や出版書籍の紹介など。

■どろんことたいよう
【http://www.geocities.co.jp/SweetHome/1700/】
ネフローゼ症候群を発症した子どもについて父親が語った闘病記など。服用した薬の量の記録や写真付の「パパニッキ」など、家族団らん、ほのぼのとしたイメージ。

■微小変化型ネフローゼになった
【http://www.tcn.ne.jp/~mogu/index.htm】
主婦のネフローゼ闘病記。病気そのものについての他に、薬や生活、食事、さらには妊娠・出産など女性ならではの問題についても語られている。

■ゆうちいとなかまたち
【http://www2.u-netsurf.ne.jp/~you-chi/】
ネフローゼ症候群の長男の育児記録など。病状や治療経過、助成金の体験談など。豊富な情報と専用掲示板に注目。


今後ともよろしくお願いします(礼)。

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【入院編~第二章】[5]12月17日(金)。入院17日目。体重99.4kg。

朝食。パンに牛乳、ゆで卵、きゃべつとベーコン炒め、バナナ。確かキャベツは値段が高騰してたよな、無理してるんじゃないか、と要らぬ心配をする。

昼食はとろろご飯、焼き魚、大根サラダ。純和風。

朝食と昼食、共に隣のベッドのT氏には配膳が無かった。どうやら歯が抜けているか何かのトラブルで、食事が採れないらしい。N病院には歯科が無く外来も出来ないので、他の病院で治療してもらうしかないという話もしていた。入院患者の歯が抜けて食事に差し支えが出てくるという状況は滅多に無いパターンだが、ありえない話でもないのだなと改めて実感。

巡回してきた医者から回復状況について詳しい説明がある。ステロイド系の薬の投与を行う予定なので、息抜きも兼ねた仮外出の許可を早めるかどうかを検討しているとのこと。ステロイドとは対腎用の強い薬で、この薬の投与を始めると外出許可も難しくなるかもしれないという。山盛りになったステロイド系錠剤の写真を入院前に調べた時に見かけていたので、「あれだけ大量の薬をいっぺんに飲まされるのか」とうんざりする。

今後の見通しについては、3か月単位の療養を考えているとだけコメントし、詳細は教えてくれなかった。その期間の長さと、具体的な話が出てこなかったことに、自分の病状に不安。

夕食。ご飯、鶏肉とほうれん草のソテー、にんじんと大根の酢の物、いんげんとなすの炒め物など。

尿が出た回数を毎日看護師に聞かれるので、昨日あたりからメモ書きノートにトレイに行った時間を書き込むようになった。今日は全部で9回。利尿剤のパワーは凄まじい。

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2005.03.14

【入院編~第二章】[4]12月16日(木)。入院16日目。

朝食はご飯に味噌汁、納豆、海苔、きゅうりの和え物など。

巡回の医者に、病状が良くなってきてから許可されるという一時外出・外泊のシステムについて質問するつもりだったが、忙しそうにしていたせいもあり、ついつい聞きそびれる。もし許可が下りるのなら、22日くらいに外出許可の申請をしてみよう。近所の人に郵便物の保管はお願いしてあるが、その内容や受取荷物の有無の確認、捨てそこなった燃えるゴミの廃棄、メールの確認など、必要な細かい作業が結構ある。

さらに毎日午前に一度投与される利尿剤もこない。何の告知もなく利尿剤を打たなくても良くなるはずはないので、ナースコールで看護師に事情を説明したところ、昼前になって臨時の別の医者が来て、ぎりぎりのタイミングで投与。話によれば、いつもの医者が担当している別の患者の様態が急変し、そちらに付きっ切りになっているそうだ。他の医者に連絡する間も無いほど急な話だったんだろうな。

昼食はうどん、ほうれん草のおひたし、鳥のフライ、いちご。

夕方になって妹がお見舞いにくる。こちらのことを親身に思ってくれているようで、心底嬉しい。今後密に連絡を取るため、メールアドレスのやり取りをした。そのメールに現住所を送るようにも伝える。退院したらお礼を贈るためだ。

せっかくだからと妹に、病院のすぐそばにあるデパートの本屋で日経会社情報の最新号を買ってくるようにお願いする。そんな本、見たこともないから分からないかもしれないと言っていたものの、ちゃんと最新号を買ってきてくれた。これで眠れない昼間の時間をある程度はつぶすことが出来るだろう。

夕食。ご飯、魚の煮付け、きゃべつといり卵のサラダ、大学芋など。

ドラゴンオヤジの咳……というよりもうほとんど吼え声……はますます酷くなっているようだ。体力的にも持たないだろうし、集中治療室に移動した方がいいのではないかと、他人事ながらに心配する。

明日は採血とレントゲン検査があるとのこと。早くレントゲンをしなくても良いくらいに、肺から水が抜けるといいな。

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2005.03.13

【入院編~第二章】[3]12月15日(水)。入院15日目。

朝食はご飯に味噌汁、牛乳、ちくわとさといもとにんじんの煮物、きゃべつとにんじんの和え物、海苔。

昨日の新聞によれば、会社情報や四季報は今日発売とのことで、売店を一応捜してみるがやはり姿かたちも無い。病院内の売店で求めること自体が間違っているのだろう。残念。

昼食は五目飯、じゃがいもの煮物、いんげんとベーコン炒め、きゃべつとわかめの酢の物。

巡回に来た医者に、「最近病室の外にあまり出ていないようですね」と言われる。そりゃそうだ。入院当初と比べると検査数は少なくなったし、ベッドの中で安静にしているのが一番の療養方法なのだから、勝手にふらふら病院内を歩き回るわけにもいかない。

夕方になり、窓を打つ外の風の勢いが強くなってきた。それと共に寒さも身に染みる。暖房が効いているものの、窓際のベッドなのでカーテンを閉めても、温度は多少以上に外の気候に左右されてしまう。風邪を引かないように注意しよう。

夕食はご飯になすの煮物、もやしなどの酢の物、しゃけときゃべつの煮物など。並べられたおかずを見て、塩分を調整するためには調理法もある程度偏ってしまうんだな、と再確認。

看護師の不足、多忙さはますます酷くなっているようだ。今日は夕食後、隣のベッドのT氏と、恐らくは成り立ての新人看護師との間でひと悶着あった。T氏への介護の途中で緊急に呼び出しを受け、「すぐ戻る」と伝えたものの長時間待たせた看護師に「なぜ出来ない」とT氏の怒りが炸裂。看護師は「他に呼ばれたから仕方ないでしょう!」と怒りながら反論していた。

理由自体は正しいのかもしれない。元々少ない数でやりくりしている上に、ドラゴンオヤジをはじめとする長時間・多数回時間を拘束される患者が多いとあっては仕方の無いことだ。だが、その言葉は看護師が患者に言う科白じゃないだろう、とやはり寝たふりをしながら頭の中で突っ込みを入れる。

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2005.03.12

伊藤製パンから「頭脳パン」の成分表が来たよ

入院前に好きだった食品の一つに【伊藤製パン】【頭脳パン】がある。頭をよくすると言われているビタミンB1を多く含む、シンプルでしかも味わい深いコッペパンのようなもの。大きさも手ごろで、一つでお腹一杯になる、パン食家の友ともいえるパンだ。愛好者も多く、非公式のファンクラブ【頭脳パン連盟】などファンクラブもあちこちで見受けられる。

頭脳パン(伊藤製パンサイトより抜粋)
頭脳パン(伊藤製パンサイトより抜粋)

ところが。今回の病気でたんぱく質、塩分の食事制限を受けてしまった。

たんぱく質と塩分の制限があると、外食やインスタント食品には気をつけなければならなくなる。特に塩分は要注意。スポーツ選手や肉体労働をする人ならともかく、塩分制限中ともなれば食べられる枠は極めて狭くなる。食べること自体は不可能ではないが、一日の調整がエラく大変。

パン全般も、思ったより塩分が多く、前のようにお手軽には食べられなくなってしまった。前に紹介した【通パン生活】で売っている低たんぱく・低塩分のパンなど専用のを食べる手もあるが、値段や注文の関係から気軽に、というわけにもいかない。それに、特に食べたいのは「頭脳パン」なのだ。

そこで、食べられる範囲の栄養価なのか、伊藤製パンのサイトなどで調べたが、「頭脳パン」についてはカロリーしか掲載されていない。自分で調査するのは不可能なので、思い切って伊藤製パンにメールで質問したところ、一覧表が送られてきた。わざわざ調べてくれたのか、それとも元々データがあったのかは不明だが、どちらにしてもありがたい。多謝多謝。

全データの掲載は別の機会を設けて行う予定。今回は自分の制限条件でも食べられそうな種類について、いくつかデータを端折って掲載してみることにしよう。頭脳パン好きな人にお役に立てれば幸いだ。


■[頭脳パン・ピックアップリスト]
※データは順に(重量/カロリー/たんぱく質/ナトリウム・塩分相当量)、商品一個あたりの値。
●頭脳パン練乳クリーム
(124g/462.6Kcal/8.8g/0.9g)
●白い頭脳二色パン(あん&クリーム)
(112g/289.7Kcal/8.8g/0.4g)
●白い頭脳パン(コーヒークリーム)
(97g/358Kcal/6.3g/0.6g)
●ふんわり頭脳パン ミルククリームサンド
(120g/479.9Kcal/8.6g/0.7g)
●ふんわり頭脳 マーガリンサンド
(122g/529.1Kcal/9.9g/0.7g)

この記事は「不破雷蔵のマイ・ポートフォリオ」に2005年2月7日に掲載されたものを再編集したものです。

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【入院編~第二章】[2]12月14日(火)。入院14日目。体重105.0kg。

例のドラゴンオヤジが起床時間前の朝5時に看護婦と揉め事を起こしたようで、その騒ぎで目が醒める。病状が良くないのは分かるのだが、揉め事の原因が病状によるものではなく、個人の身勝手によるのはいかがなものだろう。少なくとも、他の患者の安眠を脅かすようなことは止めて欲しいと思った。

朝食はパンにチーズ、千切りきゃべつ、玉ねぎとにんじんのサラダなど。葉野菜が多く、うさぎの食事のようだ。

体重が入院時からかなり減っていた。入院時の計測から2週間で約30kg。「私はこうして2週間で30キロ痩せました!」という本でも書くか、と冗談ながらに思う。それにしても数字で明確に表されると、実感がわいてくる。利尿剤による水分抜きがずいぶん効いているのだろう。

朝食後、運動も兼ねて売店に行き、日経新聞を購入。今後これが日課の一つとなる。病院内でのメリハリの無い時間を有意義に過ごすにはうってつけ。さらに気になる記事はハサミで切り取り、退院後あらためてチェックすることにした。パソコンで検索したいものについても同様。何しろ病院内ではネット環境はパソコン、ノートパソコンやモバイル、さらには携帯電話を含めて一切不許可なのだから。

昼食はご飯、豚肉ときゃべつの薄味炒め、じゃがいも煮物、みかん。喉が渇いている身としてはみかんが非常にありがたかった。

夕食は豪華に、ご飯とエビフライ2本、もやしの煮物、ハムときゅうりともやしの酢の物、キャベツとトマトなどのサラダ。もやしがだぶっていたり、酢の物とサラダが同時に出るなど多少の無理があるが、盆上に色とりどりに並べられた数々のおかずにうっとり。これが本当に病院食なのか、と目を疑う。もっとも、自分の栄養価の制限がまだ比較的ゆるい方だったからなのかもしれないが。

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2005.03.11

【入院編~第二章】[1]12月13日(月)。入院13日目。

起き掛けに、巡回に来た看護師に様子伺いの形で「眠れない?」と聞かれる。そばの病室にいる、例の「大声で咳き込み患者」が夜中も同じペースで咳き込み、しかも夜の廊下は静かで一層響き渡るので、なかなか眠れないのだが、「これこれこうで眠れないですね」と言うわけにもいかず、苦笑いだけで返答。咳の音がドラゴンの叫び声を想像させることから、自分の心の中でこの患者のことを「ドラゴンオヤジ」と命名することにした。

朝食。パン、牛乳、いり卵、サラダ、ほうれん草のスープ。

午前中にレントゲン検査が行われるはずだったのだが、いくら待っても来ない。結局、午前は待っているだけで終わってしまった。ベッドの中でごろごろしながらまどろみの時間を過ごす。

昼食はカレーピラフ、ほうれん草おひたしなど。普段ならすべて平らげるのだが、天候のせいか部屋の中も日差しが強く、とても暑いため多少のだるさを感じ、珍しくピラフを残してしまった。

レントゲン検査は結局午後になった。病室から出ると多少の涼しさを感じるが、やはり今日は暑く、さらに湿度も低いため只でさえ乾燥している喉がさらに水分を求めるようになり、つらさも増してくる。口の中に溜まったつばを飲み込み、我慢する。

検査の帰りに売店に寄ってみるが、先日発売日の会社四季報や会社情報(上場会社の最新情報が載っている分厚いデータ本)は売っていなかった(後ほど、発売日はまだ先と分かる)。この売店、本の予約や注文は一切出来ず、それどころか他の商品の注文すら出来ないという。店員の話では、本部から一方的に送られてくる商品を陳列しているだけとのこと。裁量権が無いだけなのか、それとも「病院内唯一の店だから何を置いても売れるだろう」といったいい加減な判断なのかは不明。だが、自分のように親族などに買物を任せることが出来ない患者にとっては不便極まりない。

夕食前に看護婦が巡回に。明日、採血と採尿の検査が追加となったという。今日のレントゲン検査を受けてのものだろうか。それとも単に連絡のし忘れか。

夕食は、ご飯にひき肉のなす包み、粉ふきいも、にんじんソテー、大根とわかめの酢の物など。自炊でなら包むなんて面倒くさいことをせず、さっさと炒めてしまうんだうな、と思いつつ口にする。

むくみをやわらげるため、入院直後から特にむくみが酷い足を水枕で冷やしていたが、ここ最近はそれが無くなった。足の水枕を取り替える際に、気持ち良く眠るために頭の下に敷く水枕もお願いしていたのだが、今日いきなり新しい看護師が水枕はもう出せないと言ってきた。

曰く、「これ以上は何らかの明らかな症状が出ているか、それとも薬を投与しないと水枕は貸せません」とのこと。眠りやすいから、と説明しても駄目だった。「薬を飲む」のと「水枕の貸し出し」がどういう関係にあるのか首を傾げると共に、理不尽さが湧き上がる。それとも単なる我がままに思われたのだろうか。病状は人それぞれだから、看護師の価値観だけで物事を決められては困るのだが。

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2005.03.10

【入院編~第一章】[12]12月12日(日)。入院12日目。

今日は日曜日。休みの日は基本的に医者の巡回は無く、看護師が代わりを勤めることになる。詳しい病状の変化や検査の結果、今後の指針などは医者からしか聞けないので、休みの日はあまり嬉しくない。少なくとも今のところ、回復の傾向を聞いて「悪化している」という返事は無いので、病状の変化(=改善)を聞くのがとても楽しみなのだ。

朝食はパン、きゃべつとトマト、ミネストローネ、チーズ、きゃべつときゅうりの酢の物。はじめは「出されていたから食べている」くらいにしか思っていなかった酢の物も、これだけ頻繁に出されると段々好きになってきてしまう。酢は塩分のことを考えずに済むし、身体にも良いので、悪いことではない。

1階まで一人で出歩いてよい、つまり売店に行っても良いという許可が出たので、飲物についての制限を巡回の医者に聞く。少しでも食生活にバラエティを、という思惑だ。結論として「1日の総摂取水分量を厳守した上で」「水やスポーツドリンク、果汁100%のジュース」「食事に出てくるような乳酸飲料(牛乳は除く)」という条件下なら問題ないと言われた。ちなみに、青汁はカリウムが多いので不可。身体に良い成分が多く含まれ、以前はよく飲んでいたのだが、駄目出しされたのでは仕方ない。

注意はされなかったが、塩分やたんぱく質についてもチェックする必要があるだろう。また、当然間食は不可。こちらは仕方がない、というより病院内での規則的な食事のリズムに慣れてしまったせいか、間食しなくてもあまり気にならなくなっていた。

昼食。ちらし寿司、じゃがいもの煮物、きゅうりの和え物、オレンジ。

夕方、時間が出来たので早速売店に行き、受けた注意を参考に紙パックのグレープジュースを購入。成分を見た限り、たんぱく質・塩分共に0とあるので問題なし。冷蔵庫に入れる。

隣のベッドのT氏のところに、いつもとは別の見舞い客が来ていた。どうやらT氏の兄らしい。契約書の話や自宅の離れの部屋の話、相続関係など色々していたが、どうもT氏はこの兄のことが好きでないようだ。兄側も半ば強引な口調を繰り返していた。「強制による意図しない契約は無効になるんだけどな」と頭の中でだけ突っ込みを入れる。

夕食はメンチカツ、にんじんなどの煮込み、いんげんとにんじんの胡麻和え、野菜スープ。揚げ物、しかもメンチカツなど久しぶり。大変美味しくいただいた。

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2005.03.09

【入院編~第一章】[11]12月11日(土)。入院11日目。

朝食。ご飯、納豆、味噌汁、のり、野菜の和え物。

病室内は外の雑音があまり入らず、廊下の音が結構病室内まで響くこともあり、聞こえないと思ってしている廊下の立ち話も病室内まで筒抜けということがままある。今日の朝もそんな立ち話を耳にする。曰く、自分の名が話に出た後「あの人は若いから最後ね」。

前に、優先順位が下げられている云々と被害妄想的な考えをしてしまったが、それが本当に行われていることが分かり、ショックを受けた。話していたのは看護師ではなく雑務を行う准看護師だったので、せいぜい食事の配膳の順番が遅くなるくらいの影響しかないだろうが、胸が痛んだには違いない。

昼食はミートソーススパゲッティ、レタスサラダ、キウイ。

夜、ぐっすり眠れないのでせめて昼寝をと思うのだが、昼は昼で利尿剤の効果が出て何度もトイレに行かねばならず、結局ぐっすりと長時間眠ることが出来ない。睡眠の累計時間だけなら相当寝ているはずなのだが、数時間の断続的な睡眠を何度も繰り返すのでは、身体もゆっくりと休まらないのではないかと心配になる。

夕食。ご飯、むきかれいのとじあんかけ、大根とにんじんの酢の物など。

夜中、寝ていると廊下から複数の看護師らの絶叫もどきの声が聞こえてくる。わざわざ起きてやじ馬をするわけにも行かないし、さりとてまたすぐに眠るのも難しいので、しばらく寝たふりをしながら声に耳を傾ける。

どうやら、大きな声で「咳き込みをする」近隣の病室の患者がトラブルを起こしたらしい。これまで一人でトイレに行っていたのを、病状の悪化で病室内で出来るトイレに変えられたのが気に食わなかったようだ。勝手に無理やり自分で公共のトイレに行っているのを看護師に見つかり、その事をとがめられ、大騒ぎとなった模様。

気持ちは分からないでもないが、医者の指示には従わないと、治るものも治らないよな。選択出来る範囲のものはちゃんと選択肢を提示してくれるんだから、と心の中で自分自身にも言い聞かせながら再び眠りについた。

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2005.03.08

サイトをリンク大全に登録したよ

【トラバを打ってみたよ】の記事とそのコメントでいくつかの方からお返事をいただいた。リンクを貼って下さった方もいたということもあり、それらの方々のサイトについて、【リンク大全内の【闘病記録】不破雷蔵のネフローゼ闘病記関連、個人・一般団体サイト】のカテゴリーに登録をした。

今回こちらで登録したのは以下の4サイト。

■空を彷徨うライカ犬
【http://blog.goo.ne.jp/sputnikboy】
ネフローゼに1996年に発病してから、その病気と長いお付き合いをしているライカ犬さんのブログ。サッカーや禁煙のことについても書かれている。

■Aloha!
【http://www10.ocn.ne.jp/~onyokei/】
中国語の翻訳家のおにょけいさんのサイト。ネフローゼとは異なるが腎臓系の病気に関する闘病日記などを掲載。

■へれなっちのたわごと
【http://blogs.dion.ne.jp/helenachi/】
息子さんがネフローゼと闘っている東北の「自称オタク」主婦の方のサイト。お子さんの病気や家庭環境に関する本音が。

■mokumokuの婿入り日記
【http://blog.livedoor.jp/mokumoku65/】
通所授産施設で働く、間もなく結婚という幸せと忙しさ満点なmokumokuさんのブログ。職場の人がネフローゼを発病、身近な場でこの病気を知ることになったとのこと。仕事に対する考察は読み応えアリ。

今後ともよろしくお願いします(礼)。

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【入院編~第一章】[10]12月10日(金)。入院10日目。

久々に長時間眠れ、そのせいか夢を見た。自分が魔法使いになり、色々病院の施設を変えるという、とんちんかんな内容だ。「歩けるようになったら治療途中でもさっさとこんな病院抜け出してやる」と愚痴ばっかりもらしている、隣のT氏もなぜか夢に出てきて、言葉の通り脱走していた。我ながら無茶苦茶な内容だ。

朝食はパン、牛乳、野菜とりんごのサラダ、ブロッコリー、にんじんや鶏肉などのシチュー風煮、みかんなど。朝食にしては結構ゴージャス。

ちょっとした要件でナースコールをする。「5分で行きます」という返事が来たが、実際に来たのは30分以上経ってから。年末で忙しいのか、それとも看護師の絶対数が足りないのか。緊急を要するコールだったらどうするんだろう。あるいは「こいつは他患者と比べたら若いし手術などはしていないから、後回しでもいいや」と優先順位が下げられているのかもしれない。

昼食は茶飯、わかめときゅうりの酢の物、ほうれん草のおひたしなど。酢の物とおひたしを同時に出されてもな、と思いながらいづれも美味しくいただく。

夕方、隣のT氏に見舞い客が来る。昼寝の最中だったがどうしても会話の内容が耳に入ってしまう。いわく、早く歩けるようになって退院し、残りの治癒を過去に通った病院でしてもらうとか、年末には移動したいからその病院にあらかじめ連絡をつけておけとか、N病院にとっては失礼な言葉が飛び交う。確かに「過去に通った病院」は知名度の高い、有名な病院ではあるのだが。

巡回しに来た医者から先日撮影したレントゲンの結果を聞く。肺に溜まっている水は順調に減りつつあるが、まだまだ抜け切れてはいないとのこと。下半身のむくみも通常時に比べたら酷いレベルだし、来年1月くらいまではじっくり回復に費やすしかないようだ。

医者とは別に巡回に来た看護師からは「明日眼科検査ですよ」といわれる。8日に検査して、その際に「二、三か月後にもう一度」と言われたのになぜ、何か緊急検査を要する異常でも見つかったのか、と焦りまくる。だが事情を話すとスケジュール管理のミスであることが分かり、検査は無しとなる。無駄な検査をされるところだった。

夕食はご飯、豚肉のソテー、じゃがいもとにんじんの添え物、雑魚サラダ、桃3切れ。桃は久々。薄っぺらいのが3切れしかなくとも、やっぱり嬉しい。

夕食後、T氏と看護師の話を聞いていると、今日は19時を過ぎると自分のいる病室エリアには看護師が3人しかいなくなるという話。担当する病人は全部で数十人にもなるのに、大丈夫なのだろうか。やはり年末の休み調整もあり、ローテーションが大変なのだな、と思う。

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2005.03.07

「たんぱく調整カップ麺入りそば」を試食してみたよ

先日【お知らせが届いたという記事】を書いた、レナケアーの「たんぱく調整カップ麺入りそば」。お知らせの葉書を送ってくれた【クレスク】から、そのカップ麺入りそばのサンプルが直筆の手紙と共に届いた。確かに以前、モニター制度に登録し試用品を送ってもらった経験はあるが、こんなにも早く記事のリアクションが来るとは。思わずびっくり。何の前触れもなかったのでびっくり度も鼻血が出るほど。

新潟(クレスク本社)の方向へ一礼してご好意に感謝すると共に、早速試食してみることにした。

「たんぱく調整カップ麺入りそば」
フタをあけた「たんぱく調整カップ麺入りそば」

お湯を注いだ瞬間に鼻を刺激するスープの香りがとてもナイス。かやくは多少少なめか。味は普通のカップ麺のそばと比べると多少薄め。塩分控えめだから当然といえばその通り。同封されていたパンフレットにも「おつゆがうすく感じる方は、加えるお湯の量を減らしてください」と書いてあった。

歯ごたえ、麺のこしは少し弱い程度。やわらかめにゆでた普通の細口タイプそばといったところか。味はあっさりテイスト。制限食によくある、スナック菓子的な印象も少し感じられた。しかしそばとしての喉越しは十分。

うどんと比較した場合、そばは塩分が多いなどの理由から敬遠されることが多い。入院時での病院食でもうどんは何度も出たのに、そばは大晦日の年越しそば一度だけだったことからもそれがうかがえる。健康な人にとっては「身体に良い」と歓迎される食品も、病人にとっては敬遠すべき存在ということも良くある話。

食卓に彩りを添える、食生活に変化を与えて食を楽しむ。その観点から考えれば、敬遠しがちなそばが(インスタントゆえに)簡単に食べられるのは、ポイントが高い。

なお、ネット上に掲載されている各種データは、麺やかやく、つゆなどすべてを食べつくした場合のもの。いつかコラムで述べることもあるだろうが、この「たんぱく調整カップ麺入りそば」の場合も、そばとかやくを存分に味わい、スープは出来るだけ残す(意図的には飲まない)ことで、塩分摂取量をかなり減らせるはずだ。

最後に、容器に掲載されていたデータを載せておく。スープを避けることで塩分への心配が減らせることがお分かりいただけると思う。ちなみに当商品、【クレスク】では税込で一つ168円にて販売中である。

麺:50gつゆ:9.7gかやく:4.0g合計:63.7g
エネルギー(kcal)2483123302
たんぱく質(g)1.70.90.32.9
脂質(g)11.00.21.512.7
炭水化物(g)35.56.52.044.0
ナトリウム(mg)7365719749
カリウム(mg)35381184
リン(mg)3624464
食塩相当量(mg)1851669481902
食物繊維(g)2.11.00.13.2

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【入院編~第一章】[9]12月9日(木)。入院9日目。

今日は負荷採血なるものをやることになった。糖尿病関連の検査らしい。朝一でぶどう糖のたっぷり入った専用の炭酸水を飲み、その後一定時間ごとに計4回採血し、データを調べるのだという。炭酸水は250mlサイズのサイダーのような缶に入っていて、味もそれに近かった。ただ、炭酸が異様に強くも感じた。しばらく炭酸系の飲物を飲んでいなかったので、身体がびっくりしたのかもしれない。

朝食はご飯に味噌汁、炒り豆腐、大根おろしにジュース。

負荷採血を4回やるということは1日で4回、注射器の針を手に刺すことに。時間によって違う看護師が採血することになるのだが、ある看護師は採血が下手なようで、うまく採血出来ず何度も連続して手に針を刺し、うまく採れませんね、では別の場所で、を繰り返した。1日で手が注射の跡でぼこぼこになった。

痛い思いをした挙句、いきなりのレントゲン検査にも呼び出される。しかも一人で行けという。何とか行き来は出来たものの、やはり息が上がってしまった。体力そのものが落ちているのかもしれない。

昼飯。ケチャップチャーハン(チキンライス)、きゅうりの和え物など。幼稚園、小学校の時からケチャップで味付けしたチャーハンは大好きで、一人で留守番をしていた時はよく自分で作っていた。最近は作っていなかっただけに、懐かしさを感じる。

負荷採血は終わったが、炭酸が強かったせいか、頻繁におならが出る。臭い部類ではなく音だけのもので、身体の機能が正常に働いているからだろうけど、あまり人に見せられるような状況ではない。巡回に来た看護師に身体の調子を聞かれた時、このことを正直に答えたら笑われた。

病室の改装工事がいくつかの部屋で終わり、代わりに今居る部屋の工事に取り掛かるため、明日から改装済みの病室に移ることとなった。壁の塗料のシンナーとか乾ききってないと、結構臭いんだけどな、と少々不安になる。

夕方に実家の父親が見舞いにくる。散々愚痴をこぼしただけで、見舞いの品は無し。嬉しいのには違いないが、多少あきれ返ったりもする。また、兄弟にも入院のことは伝えたので、見舞いに来るかもしれないとのこと。妹はともかく研究所勤めの弟は無理だろう。

夕食はそば、すずきの信濃蒸し、きゃべつなどの酢の物、きんぴらごぼう。

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2005.03.06

たんぱく1/2パンのモニターサンプルが来たよ-試食編

先日到着した、ネットショップ・【通パン生活】のモニターサンプルのパン。早速試食してみた。写真は到着した3種のパン、「イモパン」「クロワッサン(ソフト)」「クロワッサン(ハード)」。四角い、一斤のパンのように見えるのがイモパン。一緒にお皿に載っているのは、大きさ比較のための十円玉。ちなみに重さはすべて50グラム前後。

「イモパン」「クロワッサン(ソフト)」「クロワッサン(ハード)」
「イモパン」「クロワッサン(ソフト)」「クロワッサン(ハード)」

ちょっとトースターで温めて、キツネ色になる部分が出るくらいで出して早速試食。

■クロワッサン(普通)
少々生地が硬めな気もするが、それが逆に重量感をかもしだしている。普通のクロワッサンよりしっかり感が強い。一口食べるとたっぷり含んだバターのまろやかさが口いっぱいにひろがり、味は二重丸。
■クロワッサン(ハード)
ハードと名前にあるだけに歯ごたえがある。普通版を食べた後だと少しアゴが疲れるような感じもする。バターが多いという話だが、硬さの方が気になった。もう少し火にかけると、逆にカリカリして美味しいかもしれない。
■イモパン
パン生地は普通、というかクロワッサン以上のずっしりとした重量感。(紅)芋独特の味わいがあり、正直おいしい。食事用のパンというより菓子パンに近く、紅茶が似合いそう。

……といったところ。やはり前評判通り、イモパンが一番のオススメかな。「たんぱく質や塩分を制限しているけど、美味しいパンを食べたい!」という人はぜひ一度お試しあれ。

※「イモパン」「クロワッサン(ソフト)」「クロワッサン(ハード)」などは【通パン生活】で通信販売にて購入できます。

この記事は「不破雷蔵のマイ・ポートフォリオ」に2005年1月29日に掲載されたものを再編集したものです。

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【入院編~第一章】[8]12月8日(水)。入院8日目。

むくみで肉離れのような状態になっている足、特に太ももだが、入院前の「剣山拷問状態」は脱したものの、まだびりびりとした痛みが走る。このびりびりがどこまで無くなるかが、回復しているか否かを確かめる一つの目安になるんだろうな。

朝、窓を開けて外を眺めると、まだ暗い夜空に星とは違う輝きが目に止まった。かなり上空にあるのだろうが、どれくらいの高度かは分からない。月のそばに楕円形の形をした光と、それから少し離れた場所に3つの光点がまとまってまたたいている。それらの点滅は不規則で、飛行機ではありえないような微妙な運動を繰り返している。ヘリコプターにしては高度が高すぎる。

目の錯覚かとも思ったがそうでもないらしい。恐らくは人工衛星か「何か」の類だろう。しばらくして夜が明けるにつれて見えなくなったので、気にしないことにする。

朝食は食パンに牛乳、目玉焼き、きゃべつの千切り、バナナ。

今日は眼科検査が予定されていたが、順番がおしていて午後になりそうとの連絡を受ける。夜は利尿剤の関係で真夜中でも尿意をもよおす事が多く、長時間連続しての睡眠が取れにくいので、昼間少しでも睡眠時間を確保しておきたいところだが、昼間は昼間で病室の改装工事の音がうるさく、眠る事が出来ない。

それにしても年末からなのか、それとも自分のいるエリアが重症患者をメインにしたエリアだからなのかは不明だが、重度の看護が必要な患者が自分の周囲の病室には随分と多い。少なく見積もっても徘徊老人が一人、何をするにも咳き込みまくる(それもどうやら他人の注意を引くためにわざとやっているのが半ば以上あるらしい)のが一人いる。

病室は基本的に入り口の扉が開放されている。昼は換気のため、夜は看護師の見回りのためというのがその理由だ。自分のいる病室はトイレに近いこともあり、人の往来も激しい。件の徘徊老人も、一度自分の病室に間違って入ってきた。まったく逆の方向にある病室に向かって歩いているところを看護師に見つかり、連れ戻されることもしばしばのようだ。「ようだ」というのは、看護師が連れ戻している様子が声だけで分かるわけで、実際には見ていないから。

昼食はうどん、大根の和え物、魚のカレー風味揚げなど。

午後に、新しい患者が自分の病室に来ると知らせを受ける。元々二人部屋だった部屋に自分一人だけいたのだから、新しい患者が入れば空きベッドを使うのは当然。とはいえ、どんな人が来るのか少々不安になる。女性とか、感染症持ちの病人が来ることはないだろうが……それくらいの配慮はされているはずだ。

眼科の検査は長時間に渡った。昼食を取ったあとベッドでうとうとしていたらいきなりたたき起こされ、調子もあまり良くない状態で半ば引きずりまわされ、2階の眼科までつれてこられた上での長丁場の検査だったため、検査の途中から気分が悪くなり息も絶え絶えになる。おまけに付き添いの准看護師は「忙しいので。帰りは自分で帰れますね」とわけのわからない理由を述べてさっさと帰ってしまった。忙しいのはわかるけど、だからといって、と理不尽さを感じた。

やっぱり素直になりすぎても損をするだけなのだろうか。「教訓:正直者、親切心が莫迦を見る。まずは自己主張」とメモ書きノートに大きく書いて、悔しさを紛らわせる。

眼科検査の結果は特に問題なしとのこと。ただ、ちょっと糖尿の点で気になる点があるので、退院後二、三か月経ったら再検査した方が良いでしょうとも言われる。

夕食はご飯に豚肉生姜焼き、ほうれん草炒めなど。

毎日2回、1時間前後移動を拘束される点滴も、どうやら今日で最後らしい。痛いわけではないが、精神的なプレッシャーが大きかっただけに、点滴が無くなるだけでも大変ありがたい。それだけ病状が改善していると思ってよいのだろうか。いや、1週間やそこらで劇的な進展があると思うのは調子が良すぎか。

新しく隣のベッドに入ってきたT氏は、かなり身体が弱っていて、前にも何度か別の病院などで入退院を繰り返していたらしい。自分一人では歩くこともままならないとのこと。当然、ナースコールの回数も多くなり、さらにいびきがうるさいので、睡眠時間が削られることになる。仕方ないとあきらめ、寝ているふりをする。

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2005.03.05

たんぱく1/2パンのモニターサンプルが来たよ

すでに何度か述べた通り、今現在自宅療養・食事制限中。自宅療養は2月一杯で終わる予定だけど、その後も食事制限と薬、その他生活行動の制限による加療は続く。療養などで状況が改善しても、ちょっと油断するとすぐに再発する病だからだ。その中でも一番手間隙がかかるのが「食事制限」。たんぱく質、塩分を特に注意し、さらにカリウムや水分にも気をつけなくてはならない。まぁ、体そのものが健康になるからいいんだけどね。

そんなわけで退院後は色々ネット上で自分と同じような制限を受けている人向けの食品を捜していてる。前に【(「栄養成分調整食品が来たよ」)】紹介した【ヘルシーネットワーク】もその一つ。今日届いた「たんぱく1/2パン」のモニターサンプルも、検索中に見つけたネットショップ・【通パン生活】で実施されているモニター募集に応募して当選したもの。

たんぱく1/2パンのモニターサンプル
たんぱく1/2パンのモニターサンプル

このパン屋、元々は普通のパン屋だったのだが、要望が多かったため低たんぱく質のパンの作成と販売を始めたそうな。他にダイエット向けの「100キロカロリーケーキ」も販売している。

今回送られてきたのは「イモパン」「クロワッサン(ソフト)」「クロワッサン(ハード)」が2個ずつ。前評判ではここだけのオリジナルパンともいえる「イモパン」が特に好評だったので期待も大きい。

保存方法は冷凍保存とのことで、一ヶ月は持つそうな。明日以降味見をして、感想を記事にしたい。

この記事は「不破雷蔵のマイ・ポートフォリオ」に2005年1月28日に掲載されたものを再編集したものです。

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【入院編~第一章】[7]12月7日(火)。入院7日目。

今日で入院一週間。病状は改善しているように見えるが、同時に退院まではまだまだ長い事を再認識する。

点滴は最初、毎回針を直接刺していたのだが、回数が多いので差込用の機器を腕に取り付けることになった。点滴や液体の薬の投与の場合、その機器のコックを開けてチューブを刺し込み、身体に流し込む。機器には宇宙船や潜水艦の気圧室と似た仕組みで、ばい菌などが体内に入らないよう緩衝材となる液体の入ったチューブもついている。自分の身体の一部が機械になったようで、気が滅入る。

朝食はご飯、味噌汁、きゅうりのおひたし、筑前煮など。日本の朝食、ここに極まれり。

周囲の病室で空き室がいくつか作られ、空いたところから改装工事が始まった。大規模な工事というよりは、壁の塗り替えなどリフォームのレベルのようだ。ただ、聞こえて来る作業員の話は危なっかしいことが多く、スキルが低いのではないだろうかと不安になる。実際、塗料のシンナーの匂いが自分の病室にまでただよってきた。

昼食はパンにカリフラワー煮込み、なすとトマトと鶏肉の和え物、キウイ薄切り6枚など。

午後にベッドのシーツ交換と共に、今までのベッドに変わって角度が調整出来る電動式のベッドに変えられた。足元の部分の調整が出来るのはありがたい。この機能があると、ベッドから降りる時にかなり楽になるからだ。もっとも、ベッドと床の間の段差を考えると、さらに高さを調整するようなスノコが欲しいかな、とも思う。普通の人には馬鹿馬鹿しい話かもしれないが、足が自由に曲げられないと、こういった単純な動作ですら難儀するわけだ。

夕食はご飯、キンメダイの揚げ煮、海苔の佃煮、コールスローなど。

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トラバを打ってみたよ

ブログというものが普及しだしてから広まった概念に「トラバ」(トラックバック)というのがある。要は「相手に告知出来るリンク」のようなもので、潜水艦のアクティブソナーみたいなもの。

ネフローゼにかかって、特に退院後、色々とネット上の情報を調べることで、この病気に関するさまざまな知識を得る事が出来た。もちろん中には古い話や噂話など、信用するに値しない、あるいは事実誤認の内容のものもある。だがほとんどは現場(というより病気を持つ本人やその身近な人)の話であり、役に立ったり励まされたりもしている。

でも。やっぱり。

ネフローゼは再発することが多い病気。薬での治療を経て回復に向かっていた半ばに悪化し、入院したという過程を見ても、自分はすでに一度再発したことになる。個人差はあれど、波動のように再発するか否かの可能性が上下し、全体として少しずつ減少していく。この病気の治癒はこんな感じであると理解している。

本人がきちんと薬を飲み、体調管理をし、食事などの栄養分制限をしても、再発確率を抑えることは出来るが、完全に防ぐことは出来ない。風邪や水虫、癌のようなものだ。

再発だけでなく、再発したものがさらに悪化し、腎臓に大きな影響を及ぼし、透析などの腎臓病に病状が進む場合もある。ネット上の書き込みはほとんどが悪化したり再発した場合のであって、改善したり治癒した場合より件数が多い。プラスに向かったら思い出したくない人も多いだろうし、わざわざ披露することもない、と思うだろう。必然的にネガティブなものが目に付きやすいのは理解出来る。

だけど。理解は出来ても。

退院前の栄養指導で「塩分制限に気をつければたんぱく質には神経質になることはない。パンやご飯などたんぱく質制限の主食も無理して使うことはない」と食事制限についてはさほど気にならないレベルだと栄養士は教えてくれた。だが塩分制限を厳守するのと健康管理も兼ねて、主にネフローゼ向きの食品も使っている(それだけ、というわけではない。ボリューム的にはむしろ少数派)。主治医も順調に回復に向かっていると答えてくれたし、退院の段階で「腎臓そのものは問題ない」と語ってくれた。

それでも。完治するまでは。


やっぱり、不安は、つのる。


不安と、そこから生まれたのであろうさみしさ。それが一因なのかもしれないけど、ネフローゼ関連のブログをここ数日色々と探して読んでいる。本人に会ったことはないし会うことも無いだろうが、ネット上を介して「他にも同じような人がいる」「同じような考えの人がいる」「自分だけではない」ということを実感するだけで、少しではあるが、気が休まる。

今日は、そのようなブログにトラックバックを打ってみた。「自分はここにいるよ」という証のようなものだ。

迷惑だったらごめんなさい。

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2005.03.04

【入院編~第一章】[6]12月6日(月)。入院6日目。

病状の一つに、水分を多量に摂取したくなるというのがある。体内では水があふれ出てむくみを生じさせているのに、どうにもうまくいかないものだ。夜になると喉の乾きで眠れなくなるのは前々からだが、入院してるとさらに水分不足がはっきりと分かるようになった。病院内ではエアコンを稼動しっぱなしなので、その分空気も乾燥している。それも影響しているようだ。

まず、唇がガビガビに乾き、すぐに切れて血が出るようになった。手足も乾燥肌になり、乾いた表層部分が日焼けした肌のようにボロボロになって浮き出てくる。2日に一度許可されるシャワーで丁寧に洗って乾燥部分を取り除いても、すぐに乾燥肌が復活してしまう。特に肘から手首の部分と、足の太もも部分、それに足の裏がひどかった。跡が残るような傷が出来てしまうので、下手にこすって取り除くことも出来ない。汚く見えるが放置するしかなかった。

午前10時から予定されていたCTスキャンは、外来患者のスケジュールが遅れたとかで、結局11時半過ぎとなった。下手すりゃ昼食すらキャンセルされるところだった。そんなことをされてはたまらない。

昼食はご飯、小松菜の和え物、肉団子甘酢あんかけ、みかんなど。さらに保管しておいてもらった朝食のうち、パンと牛乳、ジャムのみを受け取り、一緒に食べる。1日3食単位で栄養価の計算が行われているので、キャンセルされた食事も採れるものは後でも良いから採った方が良いそうだ。

二つ隣の病室が無人に。そこにいた人はさらに隣にある個室に移動したらしい。お金持ちなのか、それとも病状が悪化したのかは不明。他人のことを気にするより、まずは自分自身の治癒を先に考えねば。

この病院では、5階をはじめとした病室階は西と東にエリア分けされ、各種公共設備やナースステーションもそれぞれ独立している。ただ、エリア分けするような扉などはなく、廊下でスムースに行き来できる。話によると、自分が居る側はシャワーしかないが、反対側エリアにはシャワーでは無く風呂桶のある風呂が用意されている。「予算不足か?」と思うと共に、運が無かったのかな、とちょっと残念に思う。風呂好きとしては、ゆっくりと風呂桶に浸かって気持ちを安らげたいものだ。

夕食。ご飯、ぶりの照り焼き、ほうれん草ごま和え、さといもの煮っ転がし、メロンなど。

ナースステーションのそばにある冷蔵庫のことを聞くと、ルールを守れば患者も使って良いとのこと。水分量の制限や飲物の種類自体の制限もあるが、これはありがたい。もっとも、氷を勝手に作ったり使ったりは出来ないし、歩行が困難な現状では冷蔵庫まで行くのも一苦労。もう少し病状が改善してから使うべきだろう。

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2005.03.03

【入院編~第一章】[5]12月5日(日)。入院5日目。

外は暴風雨。もちろん病院の中は暖房完備だから寒さは感じないが、窓越しに見る外の様子は、嵐のような情景であるにも関わらず、ある種の憧れを感じる。一週間近く病院から一歩も出てないからなあ。

昨日お見舞いに来たM氏が置いていった、ある保険会社のマスコット人形は看護師達のウケがいい。可愛らしさに引かれるようだ。もっとも、お腹にあるボタンを押すとテレビでおなじみのCMソングが流れるのを知ったら、どういう反応を示すかは分からない。さすがに病室内でそれをやるわけにはいかないが。

朝食はパンに牛乳、それに久々にお目にかかることになるウィンナーソーセージが3本、野菜スープ、バナナ。シンプルイズベストといった見た目だが、それなりにバランスが取れている。

年末に入り、外来患者が多いことや看護師の休みのローテーションの問題、そして冬場ということでしょっちゅうナースコールをする年配の人が多く入院してくることもあるせいか、看護師の応対が遅くなってきた。今日など食事などを終えて朝の8時半に点滴開始をお願いし、その場でOKをもらったものの、実際に点滴の作業をしてもらったのは10時。点滴自体は1時間ちょっとで終わったが、それを告げても点滴の器具を外してもらった時にはすでにお昼近くになっていた。

ナースコールを連射するのも大人気ないし、さりとて作業の順番を後回しにされっぱなしなのも納得出来ないところがある。「忙しいから仕方ないんだろうな」という理由説明をしている自分の分身が頭の中でささやく。そして、頭の中でぐるぐると考えだけがめぐらされ、結局何もせずにいる自分がいた。

昼食はご飯、白身魚のあんかけ、ほうれん草ともやしの和え物、卵焼きなど。青物にもやしを足して酢の物・和え物にするパターンが好きなようである。

夜はご飯、豚肉のソテーとほうれん草の添え物、じゃがいもとにんじんの炒め物など。昼間と違ってゴージャスに見えるメニューに満足。

明日は朝10時からCTスキャンがあるため、朝食は抜きと告げられる。食事が数少ない楽しみの一つなだけに、残念でならない。

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2005.03.02

たんぱく調整カップ入りそばのお知らせがきたよ

制限食などを発売している【クレスク】から、「たんぱく調整カップ麺シリーズ」の最新版、「たんぱく調整カップ入りそば」が発売されたとのお知らせが届いた。

レナケアーのたんぱく調整カップ麺シリーズはこれまで「ラーメンしょうゆ味」「うどん」「焼きそばソース味」などが発売されている。今回新発売となったのは「カップ入りそば」。一般的にうどんよりそばの方が塩分などが高いので、そばを敬遠せざるを得なかった人も多いだろう。そういう意味ではニーズに応えた一品といえよう。

「たんぱく調整カップ入りそば」 「たんぱく調整カップ入りそば」(クレスクサイトより抜粋)

気になるたんぱく質・塩分はそれぞれ2.9g、1.9g。ただ、麺類では計上されている数値は麺プラス汁(スープ)。他の麺類を食べる時同様にスープを飲まずにそばだけを堪能すれば良い。実物を見てみないと麺とスープの栄養分比率は不明だが、入手出来たら改めて報告しようと考えている。

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【入院編~第一章】[4]12月4日(土)。入院4日目。

久々に体重計測。123.4kg。胴回りは126cm。入院した時は厚着をしたままの計測だったとはいえ、それなりに体重は落ちているようだ。とはいえむくみの影響はいまだに強い。

朝食はご飯、味噌汁、カリフラワーの漬物、卵の和え物、ご飯、海苔など。民宿の朝食のようだ。

利尿剤の効き目は相変わらずで、注射で投与した直後は20分くらいおきに4、5回ほど尿意が襲う。まるでぎゅっと絞り込まれた濡れ雑巾のように、水分が吸い取られる錯覚に陥る。これでは体力も消耗してしまう。

昼食。パンとトマトスープ、トマトときゅうりのサラダ、オレンジ1/2個など。トマトスープがあるのにサラダにもトマトがついているあたり、ちょっと違和感というか献立を考えている栄養士が苦心している様子が伺える。

元々耳が良いのと、他人の話につい耳が向く癖があるせいか、廊下での医者や看護師たちの話も聴こえてしまうことがある。午後巡回に来た医者が病室に入る前にもう一人の医者との話によれば、ネフローゼという病気はあまり症例がなく、この病院、あるいは病院のグループ内では数人しか前例がないそうな。ちょっと不安になる。

その一方、別の病室にお見舞いに来た見舞い客のおばさん達は、廊下で他人の悪口ばかり話している。聞いているだけでこちらもダークな気分に。

夕食にはご飯、サーモンステーキと野菜のスープ、ほうれん草ともやしの和え物など。

入院時の最悪の状況を脱し、ある程度気分的には落ち着いてきたので、メモ書き用ノートに「とりあえずの目標」を書いてみる。一つは「1階への各種検査は午前中ならば出来るだけ自分ひとりで行くようにする」。もう一つは「来週中に1階、特に売店への移動許可がもらえるようにする」。

よくよく考えてみれば、例えば腹筋運動をしたりなどといった自分の努力云々で病状が改善するはずもなく(逆に無茶なことをするなと止められるのが関の山)、まずは医者の指示に従うことが病状の改善には一番。だが、気持ちとしての「頑張ろう」という対象、目標が欲しかった。

ノートに目標を書いたものの、セロテープなどの貼り付けるための道具がないことに気がつく。自宅でメモ書き用に使っているホワイトボードが欲しいな、と思う。

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2005.03.01

【入院編~第一章】[3]12月3日(金)。入院3日目。

普段尿は、トイレに設置してある機械に登録カードを入れた上で注ぎこみ、分量と濃度を病院側がモニターする仕組みになっている。より詳しい検査をする時には蓄尿袋がトイレに設置され、そこに自分の尿を入れることになる。一日分の尿が溜められて回収され、量はもちろん各種成分検査が行われることに。もちろんどちらの場合も、まずは自分専用のカップに注いだ上での話。

昨日から蓄尿を行っていたわけだが、利尿剤の効きが素晴らしく良いのと、元々身体に大量の水がたまっていたせいもあり、尿の出る量が並半かのものではない。普通の人なら十分過ぎるくらいの2.5リットル袋が一杯になり、2袋目に突入してしまった。蓄尿終了の午前10時までには合計で3リットルくらいにはなっただろうか。我ながらその量に驚く。

朝食はご飯に海苔、ほうれん草の和え物に納豆。質素な日本食といった雰囲気。それプラス違和感のあるヨーグルトが付け加えられていた。

病院内の施設に慣れるため、トイレのそばの洗面所にある、洗濯機と乾燥機の使い方をチェックし実践してみる。どちらも有料で、テレビにも使われる「TVカード」(プリペイドカード)で支払いを行う。洗濯・乾燥あわせて1回で300円。高いか安いか微妙なところだ。利用方法を読みながら、簡単に使うことは出来た。だが、5階の病室のうち半分で1セットしか用意されていないので、「利用者が多くてなかなか使えないんじゃないか」と不安になる。実際にはほとんどの入院患者は短期間の入院で、中長期の場合でも身内の人が洗濯物の交換をしてくれるのだから、洗濯機がどうとかいう心配などしなくても良い。要は単なる杞憂だったわけだ。

昼食は焼きそば、さつまいもの煮物、ジュースなど。

食べた後、胸部のレントゲンを撮る。1階での撮影で、帰りは補助歩行器を使えば一人で帰れると看護師に伝え、こっそり売店に寄る。喉を潤すための氷が売っていればと思いアイス売場などを見てみたがその類のものはまったく無く、とりあえず店内の品揃えをチェックしておしまい。

夕食にはご飯の他に手ごねハンバーグ、にんじんといんげんのソテー、かぼちゃ、ひじきサラダなどが出た。自宅で作るとハンバーグ以外にせいぜいソテーが関の山だったことを考えると、「身体によい食事なんだろうな」「退院したらもっと色んな食品をバランス良く採らなきゃ」といった思いがこみ上げてくる。

夜中は廊下を徘徊するどこかの爺さんが大騒ぎをして何度か目が覚めた。呆けているのかも。病院だから仕方ないか、と布団をかぶって寝る。耳栓は使えない。何かあった時にすぐに対応出来ないと困るからだ。

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